糖尿病の高齢者の食事で気をつけること|見落としがちな飲み物の注意点を解説

糖尿病の高齢者の食事で気をつけること|見落としがちな飲み物の注意点を解説

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糖尿病の高齢者の食事管理では、食事の中身に気をつけるのはもちろんですが、実は「飲み物」に落とし穴があることが意外と知られていません。理学療法士、通所介護の管理者として糖尿病の高齢者に関わってきた経験から、食事と飲み物の両面で気をつけたいポイントをお話しします。

なお、糖尿病の食事療法の具体的な内容は、病状や服薬の状況によって一人ひとり異なります。この記事は一般的な考え方をお伝えするものですので、実際の食事管理は必ず主治医や管理栄養士の指示に従ってください。

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糖尿病はなぜ起こる?食事との関係

飲み物の話に入る前に、そもそも糖尿病がどういう病気で、食事とどう関係しているのかを簡単に整理しておきましょう。ここを理解しておくと、なぜ食事や飲み物に気をつける必要があるのかが腑に落ちやすくなります。

糖尿病は、血液中の糖(血糖)の値が高い状態が続く病気です。私たちが食事で摂った糖質は、消化されてブドウ糖となり血液中に入ります。このブドウ糖を体の細胞に取り込んでエネルギーとして使うために働くのが、すい臓から出る「インスリン」というホルモンです。

ところが、インスリンの分泌が足りなくなったり、分泌されていても効きが悪くなったりすると、ブドウ糖が細胞にうまく取り込まれず、血液中に糖があふれてしまいます。この状態が続くのが糖尿病です。高齢者の場合、加齢とともにインスリンの働きが低下しやすいことに加え、運動量の減少や食生活の偏りが重なって、糖尿病になりやすくなります。

血糖値が高い状態が続くと、血管が少しずつ傷つき、神経障害・網膜症・腎症といった合併症につながります。だからこそ、血糖値を急激に上げないような食事の取り方が大切になるわけです。糖質をどれくらい、どんな形で摂るかによって血糖値の上がり方は変わります。同じ糖質でも、固形の食事からゆっくり摂るのと、飲み物から一気に摂るのとでは、体への影響が大きく違ってきます。この「飲み物からの糖分」こそが、次にお話しする盲点なんです。

食事はコントロールできても「飲み物」が盲点

糖尿病の食事は、糖尿病向けの食事を選べばある程度コントロールできます。宅配の糖尿病食を使ったり、糖質やカロリーに気をつけた献立にしたりすれば、食事そのものの管理はしやすいです。ところが、意外と見落とされるのが飲み物なんです。

どんなに食事を頑張っても、飲み物で糖分をたくさん取ってしまっては台無しです。糖尿病の高齢者の食事を考えるときは、飲み物までセットで見ていく必要があります。

要注意な飲み物

スポーツドリンク・清涼飲料水

コーラなどは「体に悪そう」というのが分かりやすいので、避けている方も多いです。でも問題なのは、一見体に良さそうに見える飲み物です。

ポカリスエットやアクエリアスといったスポーツドリンク、その他の清涼飲料水には糖分が多く含まれています。しかも、その糖分が水に溶けているので、腸から一気に吸収されやすいんです。固形の食べ物から糖分を取るよりも急激に血糖値が上がりやすく、糖尿病の悪化リスクがあります。

夏場は熱中症対策としてスポーツドリンクが勧められることもありますが、糖尿病の方は飲みすぎに特に注意が必要です。取り入れる場合も、主治医に相談したうえで量を決めるのが安心です。

「0カロリー」飲料も油断できない

「0カロリー」「糖質ゼロ」と書かれている飲み物なら安心かというと、そうとも言い切れません。こうした飲み物には人工甘味料が使われていることが多く、人工甘味料によって腸内環境が悪化して、体調が悪くなってしまう方もいます。

最近は、一見体に良さそうなことが書かれていて、見た目も健康的に見える清涼飲料水がたくさんあります。パッケージのイメージだけで判断せず、成分を確認する習慣をつけたいところです。糖尿病の高齢者の食事と合わせて、飲み物にもしっかり注意していきましょう。

飲み物は何を選べばいいか

では何を飲めばいいかというと、基本は水やお茶です。日本茶・緑茶・麦茶などは糖分がなく、普段の水分補給に適しています。飲み慣れたものであれば、無理なく続けられます。

コーヒーや紅茶を飲む場合は、砂糖を入れないか、量を控えめにするといいでしょう。栄養面を考えるなら豆乳などもいい選択肢ですが、飲み物で糖分やカロリーを取りすぎないという基本は変わりません。

食事と運動をセットで考える

糖尿病の管理では、食事だけでなく適度な運動も大切です。糖尿病の方向けの食事でうまく血糖をコントロールしながら、運動習慣もつけていけるのが理想です。

理学療法士として感じるのは、食後の軽い散歩など、無理のない範囲で体を動かすことが血糖値の安定につながるということです。ただし、高齢者の場合は低血糖のリスクもあるので、運動の内容やタイミングは主治医に相談したうえで決めてください。食事と運動、この両輪で取り組むことが、糖尿病と上手に付き合うコツです。

できれば薬に頼りすぎず生活習慣から

これは私個人の考えでもありますが、糖尿病とは、なるべく自然な形で、食事や運動を通じて向き合っていけるといいと思っています。もちろん糖尿病の状態や深刻度によりますし、薬が必要な場面もたくさんあります。ただ、できることなら薬で一気にコントロールするよりも、普段の生活を見直すことで改善していける方が、体にとっても良いのではないかと感じています。

そういう意味では、生活習慣の見直しを一緒に考えてくれる医師と出会えると、より良い形で糖尿病と付き合っていけると思います。もちろん自己判断で薬をやめたりするのは危険なので、必ず主治医と相談しながら進めてください。

糖尿病食の宅配を活用する

毎食の糖質やカロリーを自分で計算するのは大変です。糖尿病向けの宅配弁当を活用すれば、カロリーや糖質が調整された食事を手軽に取れます。1日1食だけでも糖尿病食にすれば、その分の管理を任せられるので負担が減ります。

糖尿病の高齢者向けの宅配弁当については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

まとめ

糖尿病の高齢者の食事管理では、食事の中身を整えるのはもちろん、飲み物にも注意が必要です。スポーツドリンクや清涼飲料水は糖分が水に溶けていて急激に吸収されやすく、血糖値を上げやすいので飲みすぎに注意しましょう。0カロリー飲料も人工甘味料の影響があるので油断できません。

基本は水やお茶で水分を取り、食事と運動をセットで考えること。そして、できれば薬に頼りすぎず、生活習慣の見直しから糖尿病と向き合っていくのが理想です。糖尿病食の宅配なども上手に活用しながら、無理なく続けられる形を見つけてください。

食事や運動、薬のことは、必ず主治医や管理栄養士に相談しながら進めてくださいね。

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