高齢者に人気のスーパー冷凍食品|現場で見た冷凍庫の中身を専門家が紹介

高齢者に人気のスーパー冷凍食品|現場で見た冷凍庫の中身を専門家が紹介

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「高齢の親が、最近スーパーの冷凍食品をよく食べているみたい」「冷凍食品って高齢者の食事に頼ってもいいの?」。そんなふうに気になっている方もいると思います。理学療法士・介護支援専門員として、たくさんの高齢者のお宅にうかがってきた経験から言うと、今どきの高齢者の冷凍庫は、なかなか充実しているんです。この記事では、現場で見てきた「高齢者に人気のスーパーの冷凍食品」の話を、専門家の視点も交えながらお届けします。

今どきのスーパーの冷凍食品はすごい!

まず、最近スーパーに行くと、冷凍食品の種類の多さに驚きます。昔とは比べものにならないくらい、いろいろなものが並んでいますよね。しかも、味のレベルがとても高くなっています。

高齢者のご家庭にうかがうと、冷凍食品を結構食べているという話をよく聞きます。実際に冷凍庫を見せてもらうと、いろいろなものがストックされていて、「へえ、こんなものも」と感心することもしばしばです。今回は、そんな中でも特に高齢者に人気だった冷凍食品を紹介していきます。ご本人の食事の参考にも、離れて暮らす親御さんへの仕送りの参考にもなればうれしいです。

高齢者に人気のスーパー冷凍食品

冷凍うどん・冷凍パスタ

冷凍庫にストックしている方がとても多かったのが、冷凍うどんと冷凍パスタです。理由を聞くと、茹でる必要がなく、電子レンジで調理できるので便利だと、みなさん口をそろえておっしゃいます。鍋でお湯を沸かして茹でて、というのは、高齢になると案外ひと仕事ですからね。レンジで温めるだけというのは、大きな魅力です。

特に冷凍うどんは、私たち若い世代が食べても、コシがあってなかなか美味しいものです。嚥下や咀嚼に問題がない高齢者の方であれば、ソフト麺やチルドで売っているうどんに比べても、食べごたえがあって美味しく食べられると思います。ツルッとしたのどごしも良く、食欲がないときにも食べやすい一品です。

冷凍グラタン・ドリア

意外に多かったのが、「冷凍のグラタンやドリアを食べてみたら美味しくて、はまってしまった」という方です。あの手のものは、家で一から作るとなると本当に手間がかかりますから、レンジで温めるだけで本格的な味が楽しめるのは、うれしい発見だったようです。

栄養面や健康のことを考えると、グラタンやドリアは脂質が多いので、専門家として「積極的に食べましょう」とは言いづらいところではあります。ただ、私は、ご本人が美味しいと思っているなら、ある程度は食べればいいんじゃないかと思っています。というのも、冷凍のグラタンやドリアを食べたところで、もともとの1食の量がそんなに多いわけではありません。カロリーは高めになりますが、量が少なければ、そこまで神経質に考える必要もないかなと思うんです。むしろ、食が細くなってきた高齢者にとっては、少量でしっかりカロリーが摂れるという意味で、プラスに働くこともあります。

パックのおかず(肉じゃが・ハンバーグなど)

冷凍食品と合わせて人気なのが、スーパーのパックに入ったお惣菜です。今は肉じゃがやハンバーグなど、パック入りのおかずがかなり充実していますよね。ある程度日持ちもするので、お気に入りのおかずを見つけて、それにハマっている高齢者は多いです。

「これが好きなのよ」と、特定のおかずを繰り返し買っている方もよくいます。自分の好みのものを、手間なく食べられる。これも冷凍食品やパック惣菜の良いところです。ただ、同じものばかりだと栄養が偏りやすいので、そこは何種類か組み合わせたり、後で紹介する宅配弁当と併用したりすると、バランスが取りやすくなります。

冷凍ごはん(自分で炊いて冷凍)

市販の冷凍食品ではありませんが、印象的だったのが、ごはんを自分で炊いてラップに包んで冷凍しておき、食べるときに解凍して食べる、という方です。「食事の準備は毎回だと大変だから、ちょっと手を抜いて楽してるのよ」と話しておられました。

これはとても賢い方法だと思います。毎食炊きたてを用意するのは大変ですが、まとめて炊いて冷凍しておけば、食べたいときにレンジで温めるだけ。冷凍ごはんは、意外と炊きたてに近い美味しさが保たれるので、無理なく続けられます。

「手を抜くこと」への罪悪感が、ふっと軽くなる

この冷凍ごはんの話を聞いていて、私はちょっと考えさせられました。

昔、子育てをしている頃には、温かいごはんを作りたてで、子どもたちに食べさせていたと思うんです。家族のために、一生懸命ごはんを作ってきた。でも、自分たちの分であれば、少し楽をしたり、好きなものを食べたりしてもいいかも、と、高齢になるにつれて感じてくるようです。

それまで一生懸命、家族のために働いたり家事をしてきた方々なので、食事の手を抜くことに対して、多少、罪悪感のような気持ちがあるのだろうと思います。「ちゃんと作らなきゃ」という思いが、体に染みついているんですね。でも、その気持ちがふっと吹っ切れてしまうと、今度は現代の冷凍食品の美味しさに気づいて、その手軽さと一緒にハマっていく。そんな様子を、何度も見てきました。

私は、これはとても良いことだと思います。長年頑張ってきたんですから、少し楽をして、美味しいものを手軽に楽しむ。それで食事の時間が楽しみになるなら、こんなに良いことはありません。「手抜き」ではなく「工夫」なんです。

そういえば、冷凍たこ焼きも人気でした

そういえば、冷凍のたこ焼きが好きな方も、たくさんいました。おやつ代わりに、ちょっと小腹がすいたときに食べているようです。

たこ焼きというと、高齢者の場合、タコが喉に詰まったりしないか心配になる方もいるかもしれません。でも、冷凍のたこ焼きに入っているタコは、そんなに大きなものではないので、逆に安心かもしれませんね。もちろん、よく噛んで食べることは大切ですが。それに、家でたこ焼きを作るのは、たこ焼き器を出してきて、生地を作って、とかなり大変ですから、冷凍だと気軽に美味しく食べられて良いですよね。こういう「ちょっとした楽しみ」があるのは、日々の食事に彩りを添えてくれます。

冷凍食品を上手に使うためのちょっとした注意

高齢者が冷凍食品を楽しむのは良いことだと思っていますが、専門家として、いくつかだけ気をつけてほしい点をお伝えします。

まず、同じものばかりに偏らないことです。好きなものにハマるのは良いのですが、毎日同じ冷凍パスタだけ、というようになると、栄養が偏ります。何種類か用意して、日替わりで楽しむようにするといいでしょう。

次に、たんぱく質と野菜を意識することです。冷凍のうどんやパスタ、グラタンなどは、炭水化物や脂質が中心になりがちです。そこに、冷凍のブロッコリーやほうれん草を足したり、パックのおかず(肉や魚)を組み合わせたりすると、ぐっとバランスが良くなります。冷凍の野菜も、今はスーパーに豊富にそろっているので、活用しない手はありません。

そして、塩分の摂りすぎに注意することです。冷凍食品やパック惣菜は、味がしっかりついているものも多いので、高血圧や腎臓病のある方は、食べる量や頻度に少し気を配ってください。

栄養が気になるなら宅配弁当との併用も

「好きな冷凍食品は楽しみたいけど、栄養の偏りが心配」という場合は、栄養バランスの取れた宅配弁当と併用するのがおすすめです。

たとえば、1日1食は管理栄養士が設計した宅配弁当できちんと栄養をとって、あとの食事は好きな冷凍食品を楽しむ。こうすれば、栄養の土台を確保しながら、食の楽しみも大事にできます。宅配弁当も冷凍でストックできるものが多いので、冷凍食品と同じ感覚で、食べたいときにレンジで温めるだけです。好きなものを我慢するのではなく、上手に組み合わせるのが、長く元気に食を楽しむコツだと思います。

まとめ

今どきのスーパーの冷凍食品は種類も味も充実していて、高齢者のお宅の冷凍庫でも大活躍しています。冷凍うどん・パスタ、グラタンやドリア、パックのおかず、自分で冷凍したごはん、そして冷凍たこ焼きまで。手軽で美味しい冷凍食品は、高齢者の食生活を豊かにしてくれます。

長年家族のために食事を作ってきた方が、少し手を抜いて、自分のために美味しいものを手軽に楽しむ。それはとても素敵なことだと思います。ただ、同じものに偏らない、たんぱく質と野菜を意識する、塩分に気をつける、という点だけ心に留めて、栄養が気になるときは宅配弁当も上手に併用してみてください。

食事のことで気になることがあれば、担当のケアマネジャーや管理栄養士に相談してみてくださいね。

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