要介護認定を受けた方の食事サービスの選び方|介護保険と宅配の組み合わせをケアマネが解説

要介護認定を受けた方の食事サービスの選び方|介護保険と宅配の組み合わせをケアマネが解説

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「親が要介護認定を受けたので、食事をどうサポートすればいいか知りたい」。こう考えて調べる方は多いです。理学療法士・介護支援専門員として在宅介護に関わってきた経験から、要介護認定を受けた方の食事サービスの選び方と、上手な組み合わせ方についてお話しします。

実は、食事サービスは要介護になってから急に考えるものではなく、その前から少しずつ取り入れていくのが自然な流れです。まずはそのあたりからお話しします。

介護サービスのすき間を埋める宅配弁当を
高齢者向け宅配弁当・冷凍総菜
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要介護になる前から食事サービスは始まっている

要介護認定を受けた人の食事サービスを調べる方は多いですが、実際には認定を受ける前の段階から、息子さんや娘さんが心配して、宅配弁当サービスや冷凍のおかずを一緒に考えているケースが結構多いんです。

特に、共働きの核家族の子ども世代は、自分たち自身が冷凍食品や宅配弁当、コープや生協などの食材宅配サービスを日常的に使っています。すべての食事を自分で用意するより、ある程度用意された食事を利用するという習慣が、若い世代にも広まっているんですね。だから「お父さん、お母さんもそういうサービスを使えば?」という感覚で、親にも勧めているケースをよく目にします。

最近は、若い世代でも家事代行サービスや家政婦さんを週に何回かお願いする人が増えてきました。それが当たり前になっている子ども世代が、「たまに使ってみれば?」と親に勧めることもあります。ただ、家事代行はそれなりにお金がかかります。そこで間を取って、「食事を毎回作るのは大変だから、宅配のお弁当や冷凍でストックしておいて、大変なときはそれを食べちゃえば」という形に落ち着くことが多いです。

老老介護でも冷凍食品が食事を豊かにする

最近は、高齢のご夫婦だけで支え合う老老介護のケースも増えています。こうした場合、特に冷凍食品が役立っています。

一品だけでも冷凍のものを加えることで、食事のバリエーションが出て、楽しんでおられる方が多いです。おかずの冷凍ももちろん役立ちますが、私が現場でよく目にしていたのは、冷凍のうなぎや牛丼の具といったものを、生協や冷凍食品で買っておくケースです。湯煎や電子レンジで気軽に食べられて、しかも美味しい。「これが楽しみなんだよ」という話を聞くことは多かったです。

毎食きちんと作るのが大変になってきても、こうした「ちょっと贅沢で美味しい冷凍もの」が一品あるだけで、食事の時間が楽しみになります。栄養バランスももちろん大切ですが、こういう食の楽しみを残すことも、同じくらい大切だと感じています。

来客のときにも役立つ

もう一つ、現場でよく見かけたのが、来客のときの使い方です。息子さんや娘さん、お孫さんが来たときに、自分でご飯をこしらえるのは大変ですよね。要介護の状態だとなおさらです。そんなとき、来客用にも、小腹が空いたときにも、冷凍のものを温めて出しているという方が結構いらっしゃいます。

普段は自分の食事として使いつつ、誰かが来たときにはさっと温めておもてなしにも使える。冷凍食品には、こういう柔軟な使い方ができる良さがあります。

要介護認定を受けたら使える食事の支援

では、実際に要介護認定を受けると、どんな食事の支援が使えるのでしょうか。介護保険で使えるサービスを整理します。

訪問介護での調理支援

訪問介護では、ヘルパーに食材の買い出しや調理をお願いすることができます。要介護1以上の方が対象で、要支援の方は介護予防・生活支援サービス事業を利用できます。費用は1回あたり約220円(1割負担の場合)で、材料費は実費です。ヘルパーさんが自宅に来て、その場で調理してくれるという形になります。

デイサービスでの食事

デイサービスに通えば、そこで昼食が提供されます。栄養バランスの取れた食事を、他の利用者と一緒に食べられるので、食事と社会参加を同時に得られます。ただし、デイサービスの食費自体には介護保険は適用されず、実費負担になります。

配食サービスそのものは原則、介護保険の対象外

ここは誤解されやすい点なのですが、宅配弁当などの配食サービスそのものには、原則として介護保険は適用されません。ヘルパーによる調理は保険の対象ですが、食事を届ける行為(配達)は対象外という考え方です。

ただし、多くの市区町村では、独自に高齢者向けの配食サービスや助成制度を実施しています。一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯を対象に、配食の費用の一部を助成してくれたり、安否確認を兼ねた配食を行ってくれたりします。こうした自治体のサービスは、民間の宅配弁当より安く利用できることが多いです。お住まいの地域にどんな制度があるかは、地域包括支援センターやケアマネジャーに聞いてみてください。

介護保険と配食サービスの関係については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

→【介護保険で食事の宅配は使えるの?配食サービスの種類と費用をケアマネが解説

実際は「組み合わせ」で使うのが現実的

ここが、現場で一番お伝えしたいポイントです。要介護になったからといって、食事のすべてを介護サービスでまかなえるわけではありません。

デイサービスに行ったり、訪問介護で来てもらって食事を作ってもらったりするのも、もちろん介護保険の範囲内でニーズに応じてありです。でも、それでも1日3食すべてを、というのはなかなか難しいんです。訪問介護は来てくれる時間が限られていますし、デイサービスも毎日通うとは限りません。

だから実際には、週に何回かはデイサービスで食べて、あとは訪問介護で何食か作ってもらって、そのほかは冷凍の弁当を自分で温めて食べる。こんなふうに、複数の方法を組み合わせてやっている方が多いです。

この組み合わせの中で、宅配弁当や冷凍のおかずは、介護サービスの「すき間」を埋める重要な役割を果たします。ヘルパーが来ない日、デイに行かない日の食事を、無理なく確保できるからです。栄養バランスの取れた宅配弁当を冷凍でストックしておけば、いざというときの安心にもなります。

要介護の方の食事サービスを選ぶポイント

食形態が合っているか

要介護の方は、噛む力や飲み込む力が低下していることがあります。やわらか食やムース食など、その人の状態に合った食形態を選べるサービスかどうかを確認しましょう。

食事制限に対応しているか

糖尿病・腎臓病・高血圧など、持病による食事制限がある場合は、それに対応したコースがあるサービスを選ぶ必要があります。

冷凍でストックできるか

介護サービスのすき間を埋める使い方をするなら、冷凍でストックできるものが便利です。食べたいときに温めるだけで済むので、体調や予定に合わせて柔軟に使えます。

ケアマネジャーに相談する

要介護認定を受けている方は、担当のケアマネジャーに相談するのが一番の近道です。介護サービスと宅配弁当をどう組み合わせるか、地域にどんな配食サービスや助成制度があるか、その人の状態に合ったプランを一緒に考えてくれます。食事のことも遠慮なく相談してみてください。

高齢者向けの宅配弁当については、こちらの比較記事もご覧ください。

まとめ

要介護認定を受けた方の食事は、介護保険サービスだけですべてをまかなうのは難しく、訪問介護やデイサービス、宅配弁当や冷凍食品などを組み合わせて使うのが現実的です。訪問介護の調理支援やデイの食事は介護保険で使えますが、配食サービスそのものは原則対象外なので、自治体の助成制度もあわせて確認しましょう。

そして、要介護になる前から、子ども世代が宅配弁当や冷凍食品を勧めているケースも多く、こうしたサービスは自然な形で生活に取り入れられています。栄養バランスを支えるだけでなく、うなぎや牛丼といった「食の楽しみ」や、来客のときの備えにもなります。介護サービスのすき間を上手に埋めながら、無理なく続けられる食事の形を見つけてください。

食事のことで迷ったら、担当のケアマネジャーに相談してみてくださいね。その方の状態と生活に合った組み合わせを、一緒に考えてもらえます。

介護サービスのすき間を埋める宅配弁当を
高齢者向け宅配弁当・冷凍総菜
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この記事を書いた人

秋山 和幸

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