ワタミのやわらか食の特徴は?種類と選ばれる理由を専門家が解説

ワタミのやわらか食の特徴は?種類と選ばれる理由を専門家が解説

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「噛む力や飲み込む力が落ちてきた親に、やわらかい食事を用意したい」「介護食を毎日手作りするのは大変」。

そんな方に選ばれているのが、ワタミのやわらか食です。理学療法士・デイサービス管理者として高齢者の生活・食事に関わってきた経験から、ワタミのやわらか食の特徴や種類、栄養成分、料金、選ばれる理由まで、専門家の視点で詳しく解説します。

ワタミのやわらか食とは

ワタミのやわらか食は、噛む力や飲み込む力が弱くなってきた方向けに作られた、やわらかい冷凍宅配のお弁当・おかずです。ワタミの宅食ダイレクトの「介護食」カテゴリーとして提供されていて、電子レンジで温めるだけで、やわらかく食べやすい食事が用意できます。

見た目は普通食に近いまま、やわらかく、口の中でまとまりやすく仕上げられているのが特徴です。全国に冷凍便で届き、定期購入だけでなく都度注文もできるので、必要なときに必要なぶんだけ気軽に取り入れられます。まずは1セットだけ試したい、という方にも使いやすい仕組みです。

飲食と介護、両方のノウハウがあるという強み

ワタミのやわらか食を語るうえで、私が大きいと感じるのが、ワタミという会社の背景です。

ワタミはもともと居酒屋チェーンの大手で、食事を提供するプロです。それに加えて、かつては介護施設も運営していました。飲食のノウハウと、介護の現場で毎日高齢者の食事を作ってきたノウハウ、その両方を持っている会社なんです。やわらか食のように、美味しさと食べやすさ、そして栄養や塩分への配慮を同時に満たす必要がある食事において、この両方の実績があるというのは、大きな安心感につながります。

なお、ワタミの介護事業は2015年12月にSOMPOホールディングスの傘下に入り、現在はSOMPOケアとして運営されています。介護施設の運営自体はワタミの手を離れていますが、そこで培われた高齢者の食事づくりのノウハウは、ワタミの宅食のやわらか食に引き継がれています。飲食大手の味づくりと、介護現場で鍛えられた食べやすさへの配慮。この組み合わせが、ワタミのやわらか食の土台になっています。長年にわたって高齢者向けの食事宅配を続けてきた実績も、初めて介護食を頼むご家族にとっては選びやすいポイントだと思います。

ワタミのやわらか食の種類と栄養成分

ワタミのやわらか食(介護食)には、噛む力・飲み込む力のレベルに合わせて選べる4つの種類があります。それぞれの特徴と栄養成分を、公式情報をもとに具体的に見ていきましょう。

やわらかおかず

かたいものが食べにくいと感じる方向けのコースです。見た目は普通食のままで、やわらかく、口の中でまとまりやすく仕上げられています。栄養成分は、1セット平均で熱量200kcal基準、たんぱく質は1食あたり8.0g以上、食塩相当量は1食あたり2.0g以下に設定されています。まだしっかり食事の形を楽しみたいけれど、かたいものが噛みにくくなってきた、という段階の方に向いています。たんぱく質がしっかり確保されているので、筋力の維持を考えるうえでも心強い設計です。

ムース食

飲み込む力が弱くなってきた方向けのコースです。ユニバーサルデザインフードの「舌でつぶせる」に適合するかたさで、飲みやすさを第一に配慮して作られています。栄養成分は、1セット平均で熱量250kcal基準、たんぱく質は1食あたり13.0g以上、食塩相当量は1食あたり1.5g以下です。ムース状でありながら、たんぱく質が13g以上としっかり摂れる点は、飲み込みが弱くなって食事量が減りがちな方にとって大きなメリットです。噛む力がかなり弱くなった方や、誤嚥が心配な方に向いています。

なめらかパン

パサつきやすいパンを、なめらかに仕上げた主食です。やさしい味わいで、そのまま食べても、ジャムやバターを添えても美味しく食べられます。栄養成分は1セット平均で熱量150kcal、たんぱく質1食あたり4.4g、食塩相当量0.2gです。パンが好きだけれど、パサついて食べにくくなってきた、という方にうれしい商品です。

なめらかゼリーがゆ

口の中でまとまりやすいゼリー状で、噛まずに飲み込めるおかゆです。付着性が低く、のどごしがなめらかに仕上げられています。栄養成分は1セット平均で熱量150kcal、たんぱく質1食あたり1.8g、食塩相当量0.14gです。飲み込む力がかなり弱くなった方の主食として、安心して使えます。

このように、おかずだけでなく主食(パン・おかゆ)まで、やわらかい形態でそろえられるのがワタミのやわらか食の便利なところです。状態が変化しても、同じサービスの中で段階的に対応していけます。どの種類が合うかは、担当のケアマネジャーや言語聴覚士に相談しながら選ぶと安心です。

ワタミのやわらか食の料金

気になる料金を、公式情報をもとに整理します(いずれも税込・送料別)。

種類セット料金(1食あたり)
やわらかおかず7食セット5,040円(720円)
ムース食7食セット4,901円(701円)
なめらかパン8食入り1,600円(200円)
なめらかゼリーがゆ8食入り1,920円(240円)

おかずは1食あたり700円台で、介護食(やわらか食・ムース食)としては標準的な価格帯です。管理栄養士が設計したやわらか食を、下ごしらえも調理もなしで用意できることを考えると、手間や時間のコストを含めれば納得のいく価格だと思います。送料は1回の注文につき、本州・四国・九州は880円、北海道は1,210円、沖縄は2,420円かかります(2026年時点)。送料がかかるぶん、まとめて注文する方が割安になります。

「味が薄い」という口コミについて専門家の見解

ワタミのやわらか食に限らず、宅配の介護食では「味が薄い」という口コミが見られることがあります。この点について、専門家としての見解をお伝えします。

確かに、実際に食べた方の中には「味が薄い」と感じる方もいます。ただ、これはもともと濃い味が好きだった方からすると薄いと感じる、という面が大きいと思います。長年濃い味に慣れてきた方には、適正な味付けでも物足りなく感じられるものなんです。

そして、これは知っておいてほしいのですが、毎日食べる食事のおかずを、あえて塩分濃いめで作るという業者は、ほとんどありません。実際、先ほどの栄養成分を見ても、やわらかおかずは食塩相当量2.0g以下、ムース食は1.5g以下と、しっかり塩分が抑えられています。高齢者は高血圧や腎臓病を持っている方も多く、健康を考えれば、塩分は控えめに作るのが当然の配慮なんです。「薄い」と感じるのは、裏を返せば、体のことをちゃんと考えて作られている証拠とも言えます。どうしても物足りないときは、医師に相談したうえで、少量の薬味や香りで変化をつけると、塩分を増やさずに満足感を高められます。

冷凍だからこそ「柔軟な使い方」ができる

味の話とも関わるのですが、ワタミのやわらか食が冷凍であることには、大きなメリットがあります。それは、保存がきくことです。

冷凍だと、届いたものを毎日必ず食べなくてはいけない、という義務がありません。冷凍庫にストックしておいて、食べたいときに食べればいいんです。だから、たまには家族と同じものを食べたり、好きなものを食べたりして、やわらか食は週3回くらい、というふうに調整しておくこともできます。

こうすれば、毎日同じようなものを食べ続けて飽きてしまうこともなくなりますし、「今日はこれを食べたい」という気分にも合わせられます。冷凍のやわらか食は、毎日の食事の土台にしつつ、柔軟に組み合わせて使うのがおすすめです。味が単調に感じるときも、こうやってメリハリをつけると、無理なく続けられます。都度注文ができるので、まずは1セット試してみて、口に合うか、やわらかさが合っているかを確認してから続けるかどうか決められるのも安心です。

ワタミのやわらか食を使うときの注意点

食形態が本人に合っているか確認する

一番大切なのは、その人の噛む力・飲み込む力に、選んだ食形態が合っているかどうかです。やわらかおかずでもまだかたいと感じる場合はムース食に、逆にムース食では物足りない場合はやわらかおかずに、というように、状態に合わせて選ぶ必要があります。合わない食形態を選ぶと、食べにくいだけでなく誤嚥のリスクにもつながります。判断に迷う場合は、必ず言語聴覚士やケアマネジャー、主治医に相談してください。

送料を考えてまとめて注文する

1回の注文ごとに送料がかかるので、こまめに少量ずつ頼むより、ある程度まとめて注文する方が送料の負担を抑えられます。冷凍庫のスペースと相談しながら、無理のない範囲でまとめ買いするのがおすすめです。

主食もやわらかくそろえるか検討する

おかずをやわらか食にしても、ごはんが普通のままだと食べにくいことがあります。飲み込む力が弱くなってきた方は、なめらかゼリーがゆやなめらかパンなど、主食もやわらかい形態でそろえることを検討してください。食事全体を食べやすい形態で統一すると、安全性が高まります。

ワタミのやわらか食はこんな方におすすめ

これまでの内容をふまえて、ワタミのやわらか食が向いている方をまとめます。

・噛む力や飲み込む力が弱くなってきた高齢者
・介護食を毎日手作りするのが負担なご家族
・おかずだけでなく主食もやわらかくそろえたい方
・状態に合わせて食べやすさのレベルを選びたい方
・飲食と介護、両方の実績がある安心感を求める方
・全国どこでも冷凍で届けてほしい方
・都度注文で気軽に試したい方

ワタミの宅食ダイレクトの口コミや料金、やわらか食以外のコースについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

→【ワタミの宅食ダイレクト(冷凍)の口コミ・評判は?料金・メニュー・介護食への対応を専門家が解説

他社のやわらか食とも比較して選びたい方は、こちらの比較記事も参考になります。

→【嚥下困難・やわらか食の宅配弁当おすすめ5選

まとめ

ワタミのやわらか食は、居酒屋大手として培った味づくりのノウハウと、介護施設運営で鍛えられた食べやすさへの配慮、その両方を土台に持つ、安心感のあるやわらか食です。やわらかおかず・ムース食・なめらかパン・なめらかゼリーがゆと、おかずから主食まで、状態に合わせて選べるのも便利です。栄養成分も明確で、特にたんぱく質がしっかり確保されている点は、筋力維持の観点からも評価できます。

「味が薄い」という声もありますが、これは健康を考えた適正な味付けゆえのもので、冷凍の保存性を活かして家族の食事と組み合わせるなど、柔軟に使えば無理なく続けられます。噛む力・飲み込む力が気になってきた方は、まず都度注文のお試しから始めてみてください。食形態の選択は、担当のケアマネジャーや言語聴覚士に相談しながら進めると安心です。

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もっと詳しく比較したい方は、高齢者向け宅配弁当・冷凍総菜おすすめランキングもご覧ください。

この記事を書いた人

秋山 和幸
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